2017.05.19(Fri):森に逃げたい


季節が無い風景と言う心象は今更だけど我ながら痛々しく思えて笑ってしまう。トンネルの向こうからは微かに風が吹いてきている。良く見れば何人かトンネルの入口に集まっている。みんな下手くそな曲線を描いてここまで来たようで、とりどりの色の曲線を引きずっている。ゆっくりと一人一人自分の曲線を振り返って気が済んだようにトンネルに入ってゆく。私も振り返ってみた。私の曲線は点線つまり破線であり色はついていない。それも途中で途絶えている。私は仮面を落とした。ここまで被ってきたこと自体、己の意固地な性が悲しい。私の仮面は一重ではない。近いうちにすべて仮面は朽ちて落ちるだろうが、もう遅い。毒虫に噛まれてでもして、トンネルに入っていくのだろう。それが私に相応しい儀式となろう。トンネルは暗いのではない。ただどこに続いているのか見えない。ひたすら寂としているのだ。